月齢
女性向けブログ。ネタ語りや小説など。ルーク至上主義。
スレルクアリ。
ルークは音素集合体たちと仲良し。というか愛されてます。
ルークはもとからアリエッタと知り合いで恋人同士です。
ミュウが森を焼いちゃったところで、それを音素集合体に教えられたルークは屋敷を抜け出し、アリエッタのため、森を再生。
その後、アリエッタと森でイチャラブ隠遁生活。
キムラスカがこっそりルークを連れ戻そうと何度もやってきてますが、全部撃退済み。
うちのスレルクはアリエッタとイチャつけてればあとはどうでもいいとは思ってるのがデフォっぽいな…(苦笑)
注!ユリア&被験者厳しめ(人間滅亡)
ルークの髪を梳く手を止め、アリエッタは顔を上げた。森の獣たちがざわめいている。
性懲りもなく、また人間たちが来たのだろうか。ルークを連れて行くために。
ルークを、殺すために。
アリエッタはきゅ、と唇を引き結び、そっとルークの頭を細い腿の上から下ろそうとした。ルークを守るために行かなくては。
けれど、その前に目を開けたルークに、アリエッタは腕を掴まれた。
「ルーク」
「いいよ、行かなくて」
「ダメ、です。みんなだけで、戦わせられない」
「大丈夫。アリエッタの、いや、俺たちの友だちにだって、戦わせないから」
にこ、と微笑むルークに肩に入った力を抜く。どうしてそんなことが言えるのかはわからないけれど、ルークがそう言うのならば、そうなのだろう。
チーグルの子どもによって焼かれてしまった故郷の森を、ウンディーネとノームから力を借りて、あっという間に再生させてしまったルークが言うならば。
ルークによって命を助けられたライガクイーンが、頭をもたげ、ルークを見つめた。大丈夫だ、とクイーンへもルークが笑む。
「アリエッタの幸せな世界は、俺が守るよ」
頬を撫でられ、アリエッタは気持ちよさそうに目を細めた。剣によって肉刺が出来たルークの手は少し硬かったけれど、温かさが心地よい。
この手を失うことなど、アリエッタには考えられなかった。
だから、ルークを『預言』などのためにアクゼリュスで殺そうとする人間たちが、アリエッタは憎かった。
「なら、ルークの幸せ、は、アリエッタが守る、です」
ルークの翠の目がぱちんっ、と瞬く。その目がほわりと細められ、嬉しそうな笑みになった。
ルークが幸せそうに笑っている。それがアリエッタの幸せだった。
ライガクイーンが娘とその恋人の仲睦まじい様子を祝福するように、喉をごろごろと鳴らした。
*
森の、外。
秘密裏にルークを連れ戻すため、向けられたキムラスカの兵が次々に森へと入る前に地面へと倒れ伏した。
ひぃ、と叫ぶ兵の前で、ゆらりと風が渦巻き、兵を次から次へと切り刻んでいく。
唐突にぬかるみ、毒の沼と化した地面に、飲まれていった者もあった。誰も彼もが、世界を構成する音素の集合体たちに阻まれ、憎まれ、嫌われ、疎まれ、死んでいく。
ローレライの完全同位体であるルークを、彼らは愛しているからだ。ルークの幸せを害するものを、彼らは決して許さない。
生まれたばかりで人間のことも世界のことも知らなかった無垢たる存在であったローレライを捕らえ、地殻へと押し込め、その上に礎を築いた人間たちを、彼らは嫌っていた。哀れな幼子を平気で利用したユリア・ジュエという女を、彼らは憎んでいた。
人間なんて、滅ぼしてしまおうか。
そう言い出したのは、どの集合体であったか。いや、どの集合体であっても同じこと。
彼らは皆、同じことを思っているのだから。
音素を消費することしか考えず、ユリア・ジュエを尊び、預言を信仰する人間たちなど、彼らは必要としない。自分たちは必要とされているのだと勘違いし、音素はそこにあって当然のものだと考える人間たちなど、いらないのだ。
音素集合体たちは、屍をあっという間に風化させながら、森を見つめた。森の奥で幸せにまどろむ少年を見つめた。
魔物に近く、人とは思えぬほど無垢な桃色の髪の少女と笑みを交わし、幸せそうなその顔に、彼らは嬉しそうに揺らぐ。
あの二人の幸せを、我らは守ろう。少年の幸せを願う、愛しい七番目の兄弟のためにも。
音素集合体たちは頷きあい、世界から数人のレプリカと一人の被験者を残し、人間と呼ばれる種族が消え去るのに時間は掛からなかった。
END
アビスの世界で敬われる…というか、信仰心がもたれてるのは、預言とユリアだよな、と思うと微妙に引っ掛かるものが。ローレライ教団とか言うけど、ローレライも別に敬われてない気がするんだ。
音素集合体たちは認識されているんですよね。だったら、普通、神にも等しい存在だからとそれぞれを信仰する団体が現れてもおかしくないと思うんですが、どうなのかなー。
あれか。妖精とかそういう扱いなのか。
だとすれば、音素集合体たちは自我があるわけだから、自分たちを勝手に使う人間のこと、嫌ってそうだなぁ、とかふと思いました。(その結果がこれか)