月齢
女性向けブログ。ネタ語りや小説など。ルーク至上主義。
2008.05.28
ネタ語り
C5×TOAネタ、後編です。
今まで一番長くなってます。
後編も変わらず捏造オンパレードですが(特にリグレット)C5好きさんも知らない方も、楽しんで頂けたなら幸いです。
C5×TOAネタ、後編です。
今まで一番長くなってます。
後編も変わらず捏造オンパレードですが(特にリグレット)C5好きさんも知らない方も、楽しんで頂けたなら幸いです。
ルークは戦争回避に伴い、剛とともに今度こそ和平を成し遂げるということで、名代としてインゴベルトの親書を持ってマルクトに向かうことに。道中、白光騎士も一緒ですが、剛から雷のこととか、いろいろ聞いて、紅のこととかも話してます。
昔っから紅って怒りっぽいんだなー、とか、雷兄さんは美人なんですよ、とか、そんな話。性格はどんな感じ?と聞くルークに、剛はそんなに悪くはありませよ、と曖昧な答え。そんなにって何。微妙に不安になるルーク。
そんな感じでほのぼのしながらマルクト入りです。ピオニーに会って、親書を手渡すルーク。和平会談の場所はユリアシティになりました。ユリアシティのことは炎から聞いているので、外郭大地のことなど世界の秘密を知るためにもってことで。
マルクトへとやって来ていたアッシュにルークは会って、紅のことを聞きます。会いたいというルークを連れて、ディストが処置を施しているところへ。紅はまだ眠ったままです。身体は直しましたが、心の方が目覚めることを拒絶しているようですね。そう語るディストに、ルークは紅のところへ駆け寄ります。ユリアを殺したと言っていた紅。きっとそのせいなんだろうな、と寄り添うルーク。
「紅、俺、お前が好きだよ。だから、…だから、待ってる」紅のマスターは俺だから。ルークの肩にそっと手を置き、労わるアッシュ。二人のそんな様子を見ていて、ディストは被験者とレプリカは違うものなのだと認識し、項垂れてます。
剛の紹介でルークはアッシュと一緒に雷に会いますよー。わー、本当に綺麗だな、お前、とルークは素直に言うよ。褒められること自体は嫌いじゃないだろう雷は柔らかな接し方をしてくれます。…ディストが来たとたん、にっこり笑った苛めモードに変わりましたが(笑)多分、雷、ガイのこともいじり倒すような気が。
ガイたちも戻ってきて、ユリアシティにも赴いたりして調べていた外郭大地のことをジェイドが報告。猶予がないことを全員認識。ヴァンはリグレット、刃とともに姿をくらませているので、その動向も探らないとなぁ、となりつつ、和平会談でそのあたりを話すことが決定します。
ティアが紅を心配するルークを励ましたり、短い髪も素敵よ、と褒めたりして、ちょっといい感じに。ティアの活躍はこれからです。
さて、和平会談です。会談の場には護衛の兵とかと、刃と紅を除く戦士三人とマルクト側からピオニー、ジェイド、ガイ、マリィ。キムラスカ側からインゴベルト、クリムゾン、セシル、ルーク、ナタリア。ダアト側からイオン、トリトハイム、アリエッタ、シンク。ユリアシティはテオドーロ、ティアとなってます。正式に調印後、外郭大地降下作戦について会議。降下作戦にはアッシュも必要なので、アッシュも。
話し合いを持っているところに、騒ぎが伝わってきました。何事だ、と思っていれば、ドカンッ、と扉が吹っ飛ばされました。侵入者から守ろうと、戦士三人が立ちはだかります。ルークはティア、アッシュはナタリア、ジェイドとかガイやマリィベルがピオニーの前に庇うように立ってます。ピオニーは立場上仕方ないと思いつつ、複雑。自分がマリィを守ってやりたいと思ってるので。クリムゾンは当然インゴベルトを庇ってます。あ、もちろん兵士がその周りをぐるりです。
大きく開いた穴から兵士たちを蹴散らし、姿を見せたのは、リグレットでした。炎たちはヴァンも一緒かと周囲を見回しますが、リグレット一人しか見当たらない。
リグレットが優雅に礼を取り、にぃと笑いました。二人の『聖なる焔の光』を迎えに来た、と。ルークとアッシュを見やるリグレットに、二人を隠す戦士たち。ピオニーが動じることなく、「ヴァンの命令か」と訊ねます。「ヴァン?いいえ、あれにもう用はない。あれに私が求めた役目は『鉱山の街』での預言によって、『聖なる焔の光』が死なぬようにすること。あれが回避された今、私が欲しいのは、ローレライを解放することが出来る、ローレライの完全同位体であるお前たち」
リグレットの微笑は、リグレットを知っているアッシュを戸惑わせます。アリエッタやシンクもまた、本当にリグレットかと疑ってますよ。
リグレットは今までが偽りなのだと笑いました。私がヴァンに協力していたのは、預言の強制力で『聖なる焔の光』が失われることを避けるため。そのためにレプリカを作り出す必要があった。どちらも生き残ったのなら、どちらももらっていくわ、と話すリグレットに、炎たちはデジャビュを覚えます。
リグレットに会うのは初めてのはずなのに、会ったことがあるような、そんな錯覚。
ふと、リグレットの目がティアに留まりました。その目を見開き、怒りへと整った顔を変えていく、リグレット。リグレットはヴァンに妹がいることは知っていましたが、会ったことはありません。ティア、神託の盾騎士団入りしてないですし、会う機会もなかったので。
「何故、貴様がここにいる、ユリア!」死んだはずだ!、と銃口がティアに向きました。ティア!と叫び、ティアの前にルークが飛び出し、炎がリグレットに向かっていきます。銃口が火を噴こうとし──リグレットの銃が真っ二つに。
「俺のマスターに何しがやる。いい度胸じゃねぇか」紅、復活!
「チッ、人形(カラクリ)ごときが!眠ったままでいればいいものを」リグレットは足元に譜陣を展開。アッシュやルークの足元にも同じものを展開しましたが、炎がティアに譜歌を歌うよう言い、ティアが第二音素譜歌を展開し、リグレットの譜陣を破棄。ますますリグレットがティアへと憎悪を向け、ルークがティアを背に庇います。
その移動譜陣を、戦士たちは知っていました。その昔、それを得意としていたユリアに次ぐ天才と謳われた女がいたことを思い出す、四人。
「まさ、か」驚愕する紅に、リグレットは「ああ、そのとおり。私は──ダアトだ」と笑いながら告げ、姿を消しました。今回はその女の邪魔が入ったが、必ず『聖なる焔の光』を手に入れてみせると宣言して。C5の高松よりアグレッシブだな、この捏造ダアト。まあ、求めてるものも違うんですが。
呆然とする戦士たち。その中で、ルークが紅に駆け寄り、抱きつきました。「いつまで寝てんだよ、馬鹿紅!」「俺だって好きで寝てたんじゃねぇ!…俺を呼んでくれてたろ、ありがとな、ルーク」「ッ」「何泣いてんだ、バーカ」紅、背が高いし、がたいもいいから、ルーク、腕の中にすっぽりです。
そんなわけで、敵が二つに分かれていることをみんなは知りました。一つはヴァン。刃もともにいるはずなので不安要素はあるものの、ヴァンの企みはディストとアッシュたちの情報からわかっているので、外郭大地降下作戦を成功させて止めるだけ。六神将は結局、誰も残ってないし、ヴァン、さりげなく孤独です(笑)
問題はダアト。ヴァンを唆し、刃に何かしら施したのもおそらくダアトの仕業。だが、何故。何故、『聖なる焔の光』を欲するのか。二千年前に死んだはずだというのに。テオドーロも大混乱です。
「あいつが何者だろうと関係ねぇ。俺たちはマスターを守り、人々の選択を見届ける。ただそれだけのことだろ」きっぱり単純に言い切る紅に、雷が「昔から単細胞なところは変わりませんね、紅さん」とか嫌味。ん、ここで例の挨拶シーンがあって、紅が怒り狂うもよし(笑)
だけどまあ、紅の言うとおりだな、とピオニーも笑って同意し、全員頷きました。世界のために為すべきことを為すだけ。
全員が決意を新たにし、外郭大地降下作戦スタート。同時にディストとジェイドが、ディバイディングラインではそのうち抑え切れなくなるだろう瘴気中和の研究も始めます。大爆発も。
ちなみにレプリカ問題はディストが途中で離れたため、起こりません。フェレス島もないし。フォミクリーの機械もディストがバラしたため、片っ端から破壊済み。
各地のセフィロトを回るのは、戦士四人とキムラスカ代表兼超振動を使える者としてルークとアッシュ。いざというとき、戦士が四人付き添ってれば、ダアトから守りやすいってのもあります。マルクト、ユリアシティ側からはティアとマリィベル。ティアもルークと同じ意味合いがありますが、ユリア式封咒の存在を炎たちは知っているため、その解除のためもあります。ガイじゃなくマリィなのは、ガイは伯爵位なため、マリィが来るな、とマルクトで留守番させました。貴方はガルディオスを守らねばならないのです、とかそんな感じです。マリィもマリィでピオニーと婚約が成立してたりするんですが、だったらなおのこと私が、と言い出し、ピオニーも止められませんでした。
ダアトからはイオン(ダアト式封咒もあるし)護衛としてアリエッタとシンクです。他、各国から護衛の兵士。ゲームより大所帯ですが、世界に危機を知らせるためにも、このくらい目立っておかないと、ということもあります。各国の地位が高い者を並べることで力を示す目的もありますが。もちろん、各地に知らせは行ってますが、実際に見るのと聞くのとじゃ違うしね。戦士四人も連れているところを見れば、本当に大事が起きているんだとイヤでもわかる。
セフィロトを回ってる間、妨害はありません。タルタロスで地殻の流動を停止したときも、シェリダン襲撃もなく。しようにもヴァン側に人手がなかったというべきですが。アブソーブとラジエイトを残し、回り終えました。ダアトは姿を消したまま、動きも掴めません。どうにも不気味な感じを拭えないながらも、ルークたちはアブソーブとラジエイトの二手に分かれることになります。
ヴァンとの決戦はアブソーブゲート。ラジエイトゲートには、ヴァンによって第七音素を取り込まされ
、狂わされたモースがいます。紛れもない捨て駒扱い。
事前の調査もあって、アブソーブとラジエイトにヴァンとモースがいることはわかっています。アブソーブには、ルーク、紅、雷、マリィベル、アリエッタが向かい、残りは、ラジエイトに。アッシュとルークはリングへ命令を刻むためにも、分かれないといけないので別行動。ティアはアブソーブ側はヴァンによって起動済みなので、必然的にラジエイト。アブソーブとラジエイトのダアト式封咒はモースがこっそり隠していたフローリアンによって解かれてます。で、フローリアンはモースに連れてかれてラジエイトにいます。イオンはここでシンクに守られながら、ダアトへ帰還。最初、シンクはアリエッタをダアトへ帰そうとしていたんですが、アリエッタが刃とどうしても会わないといけないからと譲りませんでした。
炎と剛の戦士二人もラジエイト側に必要なさそうですが、アッシュを狙ってダアトが現れないとも限らないので保険のため。剛がラジエイト側なのは、兄弟たちが皆、兄と戦う苦痛を剛に味わわせたくなかったからです。なので、当初、雷にも刃と戦わせたくないと、アブソーブ側には炎と紅で向かおうとしたんですが、雷が刃さんの目を覚まさせるのは、僕の役目ですよ、と譲らなかったので、このメンバー。マリィベルもヴァンに話があるから、とアブソーブです。
アッシュもアブソーブにこそ自分が、と当初思ってたんですが、ルークは師として慕っていたヴァンに、俺も言いたいことがあるんだ、と。アッシュも言いたいことあるだろうけど、でも、お願いだ。と頭を下げられたら、アッシュに勝てるわけもなく。
<ラジエイト側>
アッシュたちはあっさりモースを倒して、パッセージリング前でルークたちを待つことに。リング起動後、ティアの顔色が悪いことに気づいた炎がそこで初めてティアが瘴気を取り込んでいたことを知ります。ずっとティアは隠していました。
何故、言わなかったと己のふがいなさを嘆く炎に、言ったら、炎は止めただろうから、とティアは困ったように笑います。ルークやみんなが一生懸命戦ってるのに、私は兄を止めることすら出来ない。だから、せめて出来ることをしたいの。気丈に笑いながらもふらつくティアを炎は抱え、涙を耐えます。どうしたら助けることが出来るんだ、と考えながら。
<アブソーブ側>
あの長ったらしい道のりの最中、ゲームのように全員バラバラに。組み合わせとしては、ルークと雷とマリィベル、アリエッタと紅です。ん、思わせぶりな組み合わせ極まりない。護衛も一緒ですが、道中で何人かお亡くなりになるかと…。
とりあえず、進むしかない、とルークたちは奥へ奥へと進みます。先にヴァンと刃のもとへ着いたのは、ルークたちでした。パイプオルガン弾いてるヴァンの隣で控えている刃。ヴァンはルークに私のもとへ来るのは、お前ではない。アッシュだ、と言い出しますが、ルークは怯みません。確かに俺はレプリカだけど、この命を恥じたことはない。だから、たとえどんな理由であっても、俺をこの世に存在させてくれたヴァン師匠に、俺は礼を言いに来ました。そして、…師匠を、止めてみせます。
ルークはしっかとヴァンを見据え、剣を構えます。マリィベルもルークの隣に立ち、ヴァンと対峙。
マリィベル様、ホドをお忘れになられたのか。預言が、預言を信じる人間が憎くはないのですか。ヴァンの問いに、マリィベルは静かに首を振ります。
忘れてなんていない。忘れられるわけがない。けれど、ヴァンデスデルカ。私は憎しみに生きたくはない。生まれてきたからには、幸せになりたいとそう思う。お前にも、そうあって欲しいと、私は願っていたよ、ヴァンデスデルカ。それに、預言を信じる人間というけれど、そんな人間ばかりではないことを私は知っている。
詭弁だ、と吐き捨てるヴァンに、マリィは落ち着いて返します。私が、ガイラルディアが、お前の妹が生きていること。それが何よりの証拠だ、と。私たちを救ったのは炎と──ホド崩落の預言から私たちだけでも救おうとしたファブレ公爵なのだから。
ヴァンは主君と仰ぎ、憧れを抱いたマリィベルの言葉に揺らぎながらも、剣を抜きます。刃もまた、刃龍を構え、足元に雷龍の矢が突き刺さりました。貴方の相手は僕ですよ、刃さん。雷は静かな決意を湛え、刃と対峙。
ルーク&マリィベルはアルバート流とシグムント流で補い合いながら、生き残っている護衛数人とヴァンを追い詰めていきます。マリィの腕はガイ以上。刃相手は普通の人間では無理なので、雷一人で。
ヴァンが膝を着いたときでした。雷が本気を出し切れず、放った矢が避けられ、刃龍の刃が雷の首に食い込み──アリエッタの叫びが響き渡ったのは。
えーとまた、ssで…!こういうシーンは説明難しいなぁ。
***
「ダメー!」
響き渡った悲鳴に、雷の首に食い込んだところで、刃龍がピタリと動きを止めた。刃龍が食い込んだ傷から、じわりと血が流れ出し、雷の服を濡らす。
「刃ァ!」
紅の静止を振り払い、駆け出したアリエッタの小さな身体が、刃の腹へと抱きついた。短い腕を回し、ぎゅうぎゅうと力いっぱいに抱きつく。
温かな体温に、刃の感情を失くしていた目に滲んだのは、光だった。ゆるゆると刃の首が動き、アリエッタを見下ろす。
アリエッタ、とその口が動いたことに気づいたのは、雷だけだった。
(アリエッタ。この子はアリエッタだ。…泣いている。どうして。…ああ、そうか。イオン。そう、イオンが死んだからだ。ああ、アリエッタを悲しませないために教えなかったのに。アリエッタが泣いている。イオンのために)
「お願い、刃…ッ」
ぴく、と刃の刃龍を取り付けた腕が動き、瞳が揺れた。アリエッタは泣きじゃくる顔を刃の腹に押し付けているため、気づかない。
「弟を殺したら、刃が刃じゃなくなっちゃう!そんなの、そんなの、アリエッタはイヤ!アリエッタの大好きな刃を殺さないで…ッ、これ以上、傷つかないでぇ…ッ」
大声を上げ、少女はひたすらに泣いた。切ないまでの泣き声が、刃の鼓膜を揺らし、脳を揺らす。
記憶が刃の中で巡った。ダアトに連れて来られたばかりのころ、母を求めて泣いていたエピソード。イオンに花をもらったと、嬉しそうに頬を染めていたエピソード。刃もイオン様も大好き、と満面の笑みを見せてくれたエピソード。どれもアリエッタのエピソードだ。
──記憶ヲ消去シマスカ?
脳に直接響いた無機質な音。奥底から立ち昇ってきた愛しいエピソード。頭痛が、する。頭が割れそうだ。
「う…」
刃は頭を抱え、呻いた。苦しい苦しい苦しい。
アリエッタが刃!と叫び、不安そうに顔を歪める。アリエッタの声。涙。顔。頭が痛い。
「いなくならないで、刃…」
ぽろぽろ落ちる、アリエッタの涙。これはイオンのためじゃない。
刃は震える手で、アリエッタの頬を撫でた。
これは、俺のための涙、なんだ。
「アリ、エッタ」
──エピソードヲ消去シマスカ?
また音が響く。消せば、きっと楽になれるだろう。これまでそうであったように。
でも、と刃は恐怖する。忘れれば、弟を殺そうとしたように、今度は、この手はアリエッタを切り裂くだろう。アリエッタを殺してしまうだろう。簡単に、あっさりと。
アリエッタが、死ぬ。血の海にたゆたう桃色の髪が脳裏をよぎる。それは、恐怖そのものだった。
「忘れたく、ない」
消したくない。消してしまいたくない。これ以上、自分を消すのが怖い。
イオンの死によって己の存在意義を見失った戦士は、初めて気づいたとでも言うように少女の手を握った。
簡単なことだった。難しいことなど何もなかったのだ。大切なのは、この小さな手。
「刃、兄さん」
大切なものは、いつだって目の前にあったのだ。
首から血を流し、戸惑いに視線を揺らす雷を見る。自分は何を恐れていたのだろう。
「…すまない、雷」
お前を傷つけてしまった。雷が息を呑み、目に涙を、唇に微笑を湛え、首を振った。
「いいんです、刃さん。…お帰りなさい」
雷に笑みを向け、刃はアリエッタを抱き上げた。もう何も恐れることなど、なかった。
***
刃救出。といっても、まだ脳にダークマター残ってますが。
押さえ込まれたヴァンが刃たちを見つめ、譜歌を歌いだしました。慌てて、口を塞ごうとする護衛をルークが制します。刃たちを譜陣が包み、負った傷を癒しました。刃の脳にあったダークマターも浄化。たとえ、ユリアの譜歌だろうが、自分たちには、たとえ治癒術であっても譜術は効かないはずなのにと驚く戦士たちに、ヴァンが語ったのは、ユリアの子孫だけが知っている事実。ユリアが贈り物として戦士たちに伝えようとして、伝えられなかった事実です。
それは、いかなる譜術も効かない代わりに、音素の素養のない戦士たちに、後天的に与えられた音素があったということ。つまり、第七音素の恩恵が。ホド戦争ですべて焼けてしまいましたが、ユリアが残した書物をヴァンは預言を憎む前にすべて読んでました。書物には、紅たちが怪我を負っても、治してやれないことを嘆くユリアにローレライが応えたとありました。ローレライの恩恵が戦士たちにもたらされたことで、ユリアの譜歌でならば癒すことが出来る。そういう恩恵です。その恩恵があったからこそ、紅の脳に投与されたダークマターが二千年の間にローレライが与えた第七音素で浄化され、今、紅が暴走することがないのだと言うヴァンに、困惑する紅。そこで初めて、紅たちはあの暴走がダアトによって仕組まれたことだと知ります。ユリア殺害も。
紅が怒り狂う前に、ルークが怒り露わに壁を叩きました。何だよ、それ…ッ、絶対、絶対に許さねぇ…!血が滲むほど拳を握り締めているルークに、紅が落ち着きを取り戻し、くしゃりとルークの頭を撫でますよ。ありがとな、と。
また、瘴気ですが、紅たちが人造人間ということもあり、紅たちが取り込んだものならば癒せるようだな、とヴァンは刃を見やり頷きます。紅の場合は譜歌がなかったので、長い年月が掛かりましたが、ユリアの譜歌によってならばすぐに癒せます。
パッセージリングを起動することで、ティアは瘴気を取り込んでいるはずだと告げるヴァン。だから、お前たちが助けてやってくれ、と頼むヴァンに、頷く戦士たち。ローレライの恩恵のことは、ダアトも知らないはずだ、とも言いますよ。
そして、ヴァンはルークを見やり、強くなったな、と微笑。お前という弟子を持てたことを誇りに思う。ヴァンは涙を堪えるルークを見つめ、奥歯に仕込んでいた毒薬のカプセルを噛み砕きました。血を吐くヴァンに、慌てて駆け寄るルークとマリィ。お前はどうして…、馬鹿者!と泣きながら叱るマリィに、どうぞガイラルディア様とともに幸せになってくださいと言い残し、ヴァン死亡。嘆き悲しむマリィベルの肩を叩き、ルークは立ち上がりました。アッシュたちが待ってる。ダアトを倒すためにも、ここで立ち止まるわけにはいかないから。そんなルークに、マリィベルも涙を拭い、立ち上がり、戦士たちも続きます。
パッセージリングに命令開始。アッシュもアブソーブの命令開始とともにラジエイトで命令を開始しました。二人の力でゆっくりと降下を始める大地。成功だと安心したのもつかの間、ルークとアッシュの二人にローレライから通信が。鍵を送るから解放して欲しいってあれです。地殻の瘴気も全て持っていくからというローレライに頷く、二人。二人の前にそれぞれ剣と宝珠が。が、宝珠はルークが触れたとたんに、ルークの体内に消えました。
ぽかん、としながらも、鍵を受け取ったことには違いなく、マリィベルがジェイドのコンタミネーションのようなものかもしれないと言い出したので、ジェイドに訊こう、ということに。それぞれゲートを出て、アルビオールに乗り込み、王たちが待つダアトへ。
無事、降下していく外郭大地を眺めながら、全員、教会へ集まりました。さっそく、鍵のこと、ティアの瘴気のことを話すことに。私が一度、引き受けようと炎が言い、ティアから瘴気を受け取ろうとしたところで、ティアの足元に譜陣が。疲れきっているティアにその譜陣を消すだけの譜歌を歌う余裕があるわけもなく、ティアは譜陣に飲み込まれ、移動。教会の入り口でリグレット──ダアトがティアを後ろから押さえ込み、立っていました。この女を返して欲しければ、『聖なる焔の光』に鍵を持たせ、レムの塔へ来い。そう言い放ち、ダアトはティアを攫っていきました。
レムの塔へ急がなければ!と飛び出そうとする炎やルークをピオニーたちが止めます。罠が待ち構えているに違いないのに、準備もしないで行く気か。
私だけでも先に、と言い出す炎に、ルークたちが鍵を持っていかなければ、ティアが殺されるかもしれないぞ、と諌める王たち。なら、まず鍵を、となったんですが、剣はあるものの、宝珠はルークの中。ジェイドに相談し、取り出さなきゃ、となるんですが、超振動の使用で疲れてるルークでは音素コントロールもうまくいかない。ひとまずアッシュとルークは休むことに。その間に焦る炎を刃が諌め、準備を整えます。
結局、宝珠を取り出せないまま、ルークたちはレムの塔へ。焦燥露わな炎を、ルークが励ましますよ。大丈夫。ティアは絶対助け出す。自分よりもはるかに幼いルークに炎も落ち着きを取り戻し、兄弟たちもホッ。
最終決戦メンバーは戦士五人に、アッシュとルークだけです。他は足手まといになりかねないと護衛もつけませんでした。戦士が五人全員揃っているしね。
レムの塔最上階では、ダアトがティアを檻に閉じ込め、待ってました。瘴気でぐったりとしているティアに、ダアトへと怒りを募らせる七人。ダアトはルークたちにローレライを解放するよう、命令します。ティアに銃口を向けながら。紅がダアトの前に出て、お前の望みは何だ、何故、俺にユリアを殺させた、と怒り露わに問いをぶつけました。笑いながらダアトが答えます。「ローレライに愛されたユリアが憎かったからだ」と。
実は、ダアトはユリアよりも先に第七音素集合体の存在を感知していました。焔のごとき輝きに魅せられ、ローレライとともにあれたら、と思うように。けれど、ローレライはユリアを選んだ。ユリアの純粋な歌声に願いに引き寄せられ、ユリアを愛し、ユリアと契約を結んだ。いつでもユリアには勝てなかったものの、それでも敬愛もしていたダアトのユリアへの思いは憎悪に変わってしまいました。自分からローレライまでも奪った、ユリア。憎くてフランク王国へとユリアを売りもしましたが、それでも憎悪は収まらない。どうすればユリアを貶め、ローレライを手に入れることが出来るか。ダアトが考えるのはそれだけに。
そして、ユリアが紅を愛していることを知ったダアトは、フレイルを唆し、紅にダークマターを投与することで、ユリアを殺害させました。愛する者に殺される。その絶望をユリアに与えたい。それだけのために。
絶句する紅たちに、ダアトは高らかに笑います。そして、今、ユリアによって地殻に封じられたローレライを解放する術を得た。このときのために私はずっと生きてきたのだと語る、ダアト。
でも、どうして二千年間も生きてこられたんだ、と困惑するルークたちに、ダアトは簡単なことだと、自身の肉体を示します。この身体を人造人間へと変え、脳も劣化せぬよう、第七音素を投与し続けているだけのことだと。凄まじいローレライへの執着心。それがダアトが生きてきた理由であり、目的。狂ってると唾棄する紅に、それでも、ダアトは笑うのみ。
さぁ、早くローレライを解放するのだ、『聖なる焔の光』よ。この女が死んでもいいのか。宝珠のことを、ルークは言います。コンタミネーション現象で取り出せないのだと。ならば、その剣で貴様の身を貫けばいい。そうすれば、宝珠は自然と剣に引き寄せられ、一つに戻るだろう。ルークを物だと言わんばかりに言い放つダアトに、アッシュと紅は怒り心頭。
ふざけんじゃねぇ!俺の弟に、マスターに、そんな真似はさせねぇ!
では、物分りがよくなるように、この女の足を奪ってやろう!炎の叫び虚しく、火を噴く銃口。──けれど、それは床を弾いただけでした。僕にも少しは活躍させてよね。そんな声がルークたちの背後でし、振り返れば、シンクはティアを抱えてます。音素に溶けて、こっそりついて来てました。ジェイドが音素に溶け、移動する力があるのなら、ダアトに気づかれず、ティアを救うことが出来るかもしれませんね、と提案したので。イオンの許可も得てますよ。
さぁ、形勢逆転です。マスターを害したダアトを炎が許すわけもなく、全力で向かっていきます。弟たちも続きます。が、ダアトは強いです。炎雷剛刃紅の衆の開発にも関わっていましたらから、自身の身体を彼ら以上となるよう改造しているので。五人相手にも引けを取らないダアトに、アッシュとルークも向かっていきますが、力が及びません。だんだんと追い込まれていく七人。
そんな七人の耳に、歌が聞こえました。ティアの譜歌の光が七人を包み、傷を癒していきます。何故、譜歌の力が戦士たちに効くんだ、と驚くダアトに、笑う紅。俺たちにはローレライの加護があるからな。
その台詞に、どうして、とダアトが頭を抱えます。どうして私の邪魔をするの。私は貴方を愛しているのに。貴方と一つになりたいだけなのに…!ダアトの真の望みはローレライとの一体化。
貴様ら、全員殺してくれる…!今まで以上に凄まじい力で圧倒してくるダアトに、焦る七人。ティアがシンクに支えられながら、大譜歌を歌いだしました。ローレライの剣と宝珠が反応しあい、ルークの中から宝珠出現。ルークとアッシュは剣と宝珠を合わせ、二人で剣を持ち、床に突き刺しました。ローレライの剣を出口とし、地殻からローレライ解放。
現れ出でたローレライにダアトが手を伸ばしますが、ローレライは戦士たちの加護を強め、力を与えました。絶望するダアトを貫く、五人の武器。ダアトは息絶えました。死んだダアトの身体をふわりと持ち上げるローレライ。ユリアが死んだのは、我がユリアを愛したからなのだな、と悔いるように揺らぐ焔に、紅がそれは俺も同じことだ、と天を仰ぎます。そんな紅の手をそっと握るルーク。優しく苦笑し、ルークの頭で紅は手をぽん、と軽く弾ませました。
ならば、今度こそ、我が子に等しいルークを守り通してやってくれ。願うように言うローレライに、当たり前だと返す紅。ダアトは我が連れて行こう。せめてもの償いに。ローレライはダアトの身体を包みこむと、ルークとアッシュの二人から、剣を受け取り、言いました。我の見た未来を変えたお前たちは驚嘆に値する。お前たちが我の同位体であることを、誇りに思う。俺たちだけの力じゃないよ、と返す二人。紅たちがいてくれたからだ。だから、頑張れたんだ。二人の言葉に、それ以上、何も言わずに頷き、ローレライは音譜帯へと昇っていきました。
ティアの瘴気は炎が受け取り、疲弊しきってはいるものの、無事です。
ローレライが昇っていった空を見上げる八人。すべて終わりましたね、とホッと息を吐く剛に、まだまだ問題は山積みだけどね、と肩を竦める雷。それでも、皆、こうして無事なんだから、どうにかなるだろう、と微笑む刃。ああ、そのとおりだ、とティアを支え、頷く炎。
じゃ、帰るか!と紅が笑みを浮かべ、同じようにルークたちも笑って、終わり!
このあとはルクティア、アシュナタで結婚とか、ピオマリで結婚とか、そんな感じになるかと。刃はアリエッタと導師守護役に戻るかな。意識せずにイチャイチャしてシンクをげっそりさせるといい(笑)炎はティアの結婚式で絶対泣くと思う…(笑)
最後までお付き合い、ありがとうございましたー。
C5×TOAネタ、少しでも楽しんで頂けたなら幸い。
PR
Post your Comment