月齢
女性向けブログ。ネタ語りや小説など。ルーク至上主義。
さて、続きいきますよー。中編です。
前中後編より、上中下の方がわかりやすかったかな…。
今回は本編入ります。アクゼリュスが中心。
創世暦時代とかいろいろ捏造オンパレード。
<本編>
ティアによる公爵家襲撃とかは当然ないので、本編と言っていいか怪しいのですが(苦笑)
マルクトから和平の使者(使者:ガイ&マリィベル、護衛:炎&ジェイド、ティアはマルクトでお留守番)が来て、ルークのアクゼリュス派遣が決まったところからいきますー。
ちなみにタルタロス襲撃は六神将がほとんど常識人なので、イオンを返せ、と警告後、イオンから自分の意思でマルクトにダアトを出たと返ってきたのでそのままダアトに帰還。襲撃とかはないです。
インゴベルトはモースからキムラスカの繁栄のみを聞かされているため(モースもそこまでしか知らない)ルークをアクゼリュスで犠牲にする気満々です。なので、ルークの護衛として紅がついて行くことを許可しません。インゴベルトとしては紅はキムラスカのもの、ひいては自分のものという認識があったので、ルークがマスターであることも本当は認めてないです。自分では起こせなかったのに、ルークでは紅を起こせたことも気に入らないので。
紅はあっさり命令を拒絶。俺に命令できるのはマスターだけだ。王なんて知ったことか。戦士たちがマスターから離れる命令なんて聞くわけがない。
紅もこれまでのルークとの生活からルークに情がばっちり移ってます。このままだと預言によって犠牲にされかねないのも知っているので、守ってみせると密かに誓ってたり。素直じゃないので、口には出しませんが。ルークも対等に接してくれる紅が大好きです。信頼度としては、紅>>>>>>>>ヴァン。ファブレ一家やアッシュも大好き。
アクゼリュス一行はガイたちとルークと紅、ファブレ公爵がルークのためにとつけた白光騎士数人に。モースが教団からも…と言い出したので、ヴァンも一緒。ヴァンは先遣隊のメンバーと先にアクゼリュス入り。
イオンも誘拐騒ぎはなく、一緒についてきます。ヴァンの命令を受けていた刃はもとからイオンをアクゼリュスに連れて行く気だったので、イオンが一緒に行きたいと言ったのをこれ幸いとばかりに。
ルークは炎に言われて、髪を隠しつつ出発。六神将の妨害はないので、海路使ってケセドニアまで行きます。ナタリアは城脱出を失敗したので、ついてきません。私も一緒に!と喚いていたので、もしかしたら、と警戒したインゴベルトによって警備が固められてました。原作より賢いですよ、インゴベルト。ナタリアも偽姫騒動以後は考えを改めて、王位継承権放棄後、それでも王女らしく国のために尽くすようになりますが。
途中、刃と話そうと炎と紅は刃に近づきますが、刃はそれを拒絶。ますますおかしいってことになるんですが、何故かまではわからず。
あ、例の暗示ですが、誕生時にルークに刷り込みで暗示を掛けてあります。
ケセドニア到着で紅は剛と再会。『聖なる焔の光』が『鉱山の街』に向かうことの意味を理解している剛はアスターと話し、ケセドニアから救援物資を出してもらう手はずを整えて、一行入り。道中、ルークといろいろ話しをして、いい子だなぁ、と思うように。
炎と剛には、こっそり実は俺にも兄貴がいるんだぜ、とルーク教えるかな。もちろんアッシュのことですよ(笑)紅はルークがアッシュと会ってるときに一緒だったので知ってます。ルークがレプリカってことも。だからなんだ、俺のマスターはレプリカだろうがお前だろ、と片付けましたが。この一言でルークもレプリカであることに負い目とかそういういったことは感じないようになってます。
アクゼリュスの救助活動は、キムラスカ側の街道許可をマルクトにガイとマリィが伝え済みなのでマルクト兵によって始まってました。ルークたちが着いたころには、デオ峠の麓でキャンプを張ってる避難民の慰問くらいしかすることないくらい進んでました。
アクゼリュスの責任者もアクゼリュスの預言を知っているガイたちも、王族であるルークを瘴気に満ちるアクゼリュスに踏み入らせるわけにはいかないと、デオ峠の麓で慰問開始。でも、ヴァンと先遣隊が戻ってきていない。どうしようかと話をしているところで、刃が動きました。
炎と剛がルークやイオンの側を離れたところで、紅の隙をつき、刃龍で攻撃。胸を切り裂かれ、倒れる紅。刃はルークとイオンの気を失わせ、二人を攫いました。紅は通りがかった人間に事の次第を伝え、怪我を負った身体で、刃のあとを追います。
ルークとイオンはどこに行ったと探す炎たちに、紅からの伝言が。アクゼリュスへと向かったということで、慌てて剛が追うことに。ガイとマリィベルも続こうとしましたが、預言のこともあるし、二人の身に何かあってはと炎に止められてます。なので剛だけ。
アニスは刃がイオンについてれば安心とばかりに目を離していたので、気づいてません。
ルークたちはセフィロト前に連れて行かれました。先遣隊を始末したヴァンが待ち構えてます。さぁ、扉を開けてもらいましょう、導師イオン。イオンにも暗示が掛かっているので、扉を開けてしまいます。イオンはそのままセフィロトの外でまた気絶させられてしまいます。ヴァンに促され、刃にセフィロト内へと連れて行かれる、ルーク。
パッセージリングの前でルークはヴァンや刃を怖がって、逃げようとしましたが、逃げられるわけもなく。ルークは紅に助けを求めます。来るわけがない、とかヴァンが言ってるところに紅参上。
紅は傷つきながらも、ルークのもとに向かおうとしますが、刃に邪魔されます。
ヴァンがにやりと笑って、「ユリア・ジュエを覚えているか」と言い出しました。当たり前だ、と返す紅に、さらに笑みを深めるヴァン。ならば、何故ユリアが死んだか覚えているか、と問いかけてきました。
言いよどむ紅。紅は暴走する直前の記憶を失っています。ユリアの死の瞬間の記憶がないんです。そこだけぽかりと穴になってる。
ヴァンはルークを捕らえたまま、紅に言います。「ユリアを殺した者を、お前は知っているはずだ」と。困惑の目をヴァンに向けるルークと紅。刃は黙ってます。ssで書いたほうが雰囲気はわかりやすいかも。ということで、ss。
***
「俺が知って、いる?」
ユリア。彼女の姿が紅の脳裏を過ぎる。創造主であり、マスターであった美しい女。──愛した女。
ユリアを殺した犯人が誰か、それはわからなかったはずだ。ユリアの死体を一番先に見つけたのは、確かに自分だったけれど、犯人の姿はなかった。だから。
ぼたぼたと血を滴らせる胸の傷を服の上から押さえ、紅は顔を顰める。
ヴァンが哀れむように微笑し、首を振った。
「思い出せ、紅。ユリアの死の瞬間を。貴様は覚えているはずだ。ユリアの最期の言葉を」
「ユリアの、最期」
紅龍の柄を握る手に、力がこもる。紅は記憶を探る。ユリア。彼女の言葉。ユリア。彼女、は。
『紅』
ユリアは、鈴の音のような澄んだ声を、していた。あの声が奏でる歌は、神に等しい意識集合体さえも魅了した。
ユリア、彼女は最期にあの声で俺に何と言った。
フレイルの妻となり、子どもをもうけた彼女は、何と言った。
紅は刃と対峙しながら、頭を振る。長い黒髪がぱさりと揺れる。血が足元に溜まり、小さな池を作っていた。
ユリアの声が耳に蘇る。
ルークの翠の目が、自分を不安そうに映している。助けなければ。不器用で優しいあの子どもを。自分の今のマスターを。
『私の子孫、貴方も守ってくれるでしょう?』
穏やかに微笑むユリア。笑顔の似合う女だった。
いつから、ああ、いつから俺は彼女を女と見るようになったのだろう。感情など、与えずにいてくれたなら。
ユリア、お前を愛してしまうこともなかったろうに。フレイルに嫉妬を覚えることもなかったろうに。
『お前の子は、お前じゃない』
『それでも、守ると言って、紅。そうでなければ』
そうで、なければ?
憂いに揺れるユリアの目。哀しみ揺れるユリアの目。あの細い身体を、抱きしめたかった。
『言って、しまいそう』
『何を』
『私だけの紅でいて、と。私以外のマスターなど持たないでと』
貴方と私が生きる時間は違うのに。わかっているのに、そんな身勝手な想いを抱いてしまうの。
ユリア、俺もお前と生きたいと、そう願っていた、のに。
何故、ユリアは死んだんだ。
紅、とルークが心配そうに自分を呼ぶ。自分のことを心配しろよ。俺は大丈夫だから。なぁ、ルーク。お前を守らなきゃ。
『フレイルが好きよ。そうじゃなきゃ、子孫を残すためでも、結婚なんてしなかった。身体を許しだってしなかった。でも、だけど』
ダメだ。ダメだ、ユリア。それ以上は言っては。
赤い髪を振り乱し、己に憎悪に燃える瞳を向けてきたフレイルを思い出す。知って、いたんだな、フレイル。
お前は知っていたんだ。
紅は左手で頭を押さえた。頭痛がする。身体が動かない。思い出したくないと、拒絶する己自身の声がする。
思い出せ、戦士紅。誰がユリアを殺したか。ヴァンの声が鼓膜を揺らす。
『紅』
「ユリ、ア」
『貴方を愛してるの』
「あ、ああ、ああああああああ!」
あの言葉が、キーだった。
紅龍がユリアの豊かな胸を貫き、血が吹き出し、何もかもを赤く赤く染め上げた。真っ赤、だった。ああ、真っ赤だった。ユリア、ユリア、ユリア。ユリアも白いセレニアの花も何もかもが赤かった。俺自身も、赤かった。
「ユリア。お前を、殺した、のは」
俺だったんだ。
紅の目から涙が零れ、──その腹を刃龍が深く深く切り裂いた。
血に似た循環液が溢れ、人に似せて造られた臓物と器官を繋ぐ管が飛び散る。
「うわああぁ、紅、くれないぃー!」
ルークの慟哭がセフィロトに響く。助けなくては。そうだ、ルーク。お前を、助けないと。
身体が、重い。目の前が赤い。腹が熱い。目の前の敵。これは誰だ。
「刃、兄貴」
「…戦士紅。俺の、弟」
刃龍に付いた紅の血を舐め取り、刃が笑った。紅龍が紅の手からガシャリと落ちる。
「さぁ、『愚かなレプリカルーク』よ。力を解放するのだ!」
「イヤ、だ。イヤだイヤだイヤだ、何だ、これ、何か…うわあぁ!」
ルーク。
紅は薄れ行く意識の中、ルークの叫びを聞き、真っ白な光がパッセージリングへと向かっていくのを見ていた。
***
創世暦捏造がここらへんに絡んでます。ユリアもそうですが、主にフレイルとダアトが捏造。
フレイルはユリアが愛してるのは紅だと知りつつ、ユリア・ジュエの血族を残すためにもと説得し、結婚。子どもをもうけました。ユリアもこれで自分をこそ愛してくれるようになると期待もしてました。けれど、ユリアは子どものことは愛していますし、フレイルも好きですが、紅のことも密かに愛し続けました。そして、紅も。
嫉妬に苦しみ、ユリアと紅への憎悪にすら傾いたフレイルに囁いたのが、ダアトでした。二人を苦しめたくないか、と。フレイルはダアトに唆されるままに、紅をユリアが命じたのだと偽って、ダアトのもとに連れて行きます。紅はダアトに手術を施されました。瘴気に侵された第七音素を脳へと投与され、プログラムというか、暗示も施されました。ユリアが紅を『愛している』と言ったら発動する暗示──すなわち、ユリアを殺害する暗示です。これにより、マスターでもあり愛していたユリアを殺したショックとダークマターの作用で紅暴走。
何故、ダアトがこんな真似をしたのか、ということは、また後で。C5を知っている方はダアトが高松のポジションにいるような感じだと思って頂ければ。フレイルの方はこのあと子ども(後のフェンデ家の祖)をシグムントに託して自害。
さて、現代に戻って。
ルークが放った超振動は微妙にずれ、パッセージリングの完全破壊にまでには至りませんでした。が、ヒビは入ってしまいました。そこに剛とアクゼリュスの坑道で合流したアッシュが駆け込んできます。剛はルークから聞いた兄というのがアッシュだと知って、一緒に連れてきました。
血だらけで横たわる紅とぐったりと座り込むルークに戸惑い、憤る二人。剛は衝動のまま、刃を殴りつけました。どうしてこんな!
アッシュもヴァンに向かって剣を向けます。ルークから、俺の弟から離れろ、ヴァン!そこで初めてヴァンはアッシュがルークたちと通じていたことを知り、怒りに駆られてルークの髪を掴んで引き上げました。こいつを殺されたくなければ、ともに来い、アッシュ。
そのとき、ルークが懐に隠し持っていたナイフを取りだし、ヴァンに掴まれた髪をザクッと切りました。ヴァンの手からさらさらと崩れる朱色の髪。ルークはヴァンから逃げ出し、力を振り絞って紅のもとへ。紅に縋りつきます。目、開けてくれよ、紅!
そんなことをしている間にもヒビは広がり、アクゼリュスは崩壊を始めました。ガラガラと崩れ落ち始める天井。ヴァンは刃とともにフレスベルグに掴まって脱出。ルークたちも剛が紅を抱え、アッシュがイオンを抱える形で、ルークはふらふらしながらもアクゼリュスを出ました。
出たところで、パッセージリングが完全に砕け、アクゼリュスは沈んでいきました。間一髪。
ルークたちはアクゼリュスの民たちと同じくタルタロスへ。紅の治療はジェイドが。超振動を無理矢理使わされたルークは体内の血中音素を整える薬を渡されて、休むよう言われましたが、紅が入った手術室の前から動こうとしません。
紅が目を覚ましたとき、マスターの俺が側にいなかったら、俺を心配するだろうから、と誰が何と言っても離れませんよ。ガイたちが手術が終わったあともカプセルの中で昏々と眠る紅の側にルークがいられるよう、ベッドとか用意します。アッシュはヴァンの企みをガイや炎に教えたあとはルークの側に。剛も紅の側にいます。そして、紅を心から思っているルークに一つの決意を抱きます。
で、炎たちですが、アッシュの情報を預言と照らし合わせ、これからのことを話し合います。キムラスカ繁栄の預言に踊らされているインゴベルトが次にすることといえば、十中八九、宣戦布告。ルークがアクゼリュスで死んだものとし、戦争を起こそうとするはず。ファブレ公爵がルークの生死を確認してから、と提言するでしょうがどこまで止められるかはわからない。
なら、俺がルークとしてキムラスカに赴き、生きていることを民の前で宣言しよう、と飲み物を取りに来たアッシュが言い出します。が、アッシュのあとを礼を言うために追って来たルークが「ダメだよ、アッシュ。俺が行く」と。
アクゼリュスに派遣された親善大使は自分だから、自分が戻らなければならないときっぱり言う、ルーク。危険だと抗議するアッシュにそれはアッシュも同じだから、とルークは譲りません。だが、紅も目覚めていないのに…!
「僕がルークさんと一緒に行きます」と炎と刃のことを話そうとしに来た剛が言い出しました。剛はそのまま「僕のマスターになってください」とルークの前で跪きます。それが剛の決意でした。でも、と躊躇うルークに、僕は貴方がマスターになってくれたら、頑張れると思うんです、と微笑む剛。
剛の決意にわかった、と頷き、ルークは名乗りました。「その名、我が剛龍に刻み込む」この瞬間からルークは剛のマスターに。
剛がついているならば一安心だが、でも…と自分もキムラスカに向かうべきか悩むアッシュに、ジェイドが一通の手紙とともに声を掛けました。貴方にはしてほしいことがあります。これを届けてください、と。誰にだと問うアッシュに私以上に譜業に詳しいものはこの世で一人だけです。ユリア、彼の天才に匹敵するだけ譜業の知識を持つ者。わかるでしょう?との答えにアッシュの脳裏をよぎるのは、ディスト。ヴァンがダアトに手を回す前によろしくお願いしますね、と言われて、紅のため、ルークのため、アッシュはダアトへ。
イオンもルークの決意を見て、僕もダアトでやるべきことがあります、とアッシュに頼んでダアトに戻ります。アニスはモースのスパイだとアッシュは知っているので、目の届くところにおいて置くためにもダアトに連れて行きます。途中、アニスがモースに送ろうとした伝書はもちろんすべて握りつぶされてますよ。
ガイたちは報告のためアクゼリュスの民を連れ、マルクトに戻るため、ケセドニア付近までルークたちを連れて行った後、わかれました。紅は絶対安静のため、タルタロス内に残ってます。ルークはジェイドに紅を頼むと、カプセルの上から紅を抱きしめ、手紙を残して剛と二人でキムラスカへ。
<ルークサイド>
アスターや漆黒の翼の助けも借り、ルークと剛はキムラスカ入り。道中、キムラスカ側が不穏な空気に満ちています。戦争の準備も進んでいるし。親善大使がマルクトの企みで殺されたという噂まで広がっています。その上、戦争に反対する公爵とナタリア王女が幽閉されているという噂まで。ナタリアは戦争反対派だから、モースに疎まれて、偽姫騒動で幽閉されてます。
城に乗り込むためにも、とルークと剛は額突きつけあって、一つの計画を立てました。無謀だけど、剛の最終兵器としての存在を考えれば可能になる計画。
城の付近まで来たところで、ルークは被っていたフードを剛とともに脱ぎ捨てました。短くなったとはいえ、特徴的な朱色の髪に人々の目が集まります。人々の目を意識しながら、ルークは声高々と名乗ります。死んだと噂されていたルークの帰還に戦争が回避されるんじゃないかと民がにわかに活気付きますよ。
そこに慌てた軍人たちが。預言を妄信している貴族も出てきて、ルークを偽者だと捕らえるよう言い出しますが、剛が立ちはだかります。剛龍を見せつけ、「我がマスターを害する者は、炎雷剛刃紅の衆、拳士剛の名において、許しはしません!」と宣言。戦士の名乗りは一騎打ちの名乗りになるので、剛の名を聞いた者たちは立ちすくみます。若い剛の見た目を侮って、中には突っ込んできたのもいましたが、指先一つで意識を奪い、譜術も銃弾も跳ね除ける剛に向かっていく者はいなくなりました。
剛を護衛にルークは堂々と城に向かって歩いていきます。「俺は戦争を望まない。お前たちも望まないならば、道を開けろ!」切に訴えるルークに、民は好感を覚え、軍人も道を開けました。預言を妄信してる貴族が慌てますが、剛に向かっていく勇気はないので放置。
ルークはそのまま登城。謁見の間、王の前へ。モースもいるので、レプリカ云々言い出しますよ。黙れ!とルークが一喝。レプリカだろうと何だろうと、親善大使として命じられたのは、この俺であって、俺が生きて戻ってきたのだから、マルクトへの宣戦布告は意味を成さない。ルークは炎やジェイド、アッシュと事前に話して決めた宣言を、自分の言葉に置き換えてインゴベルトに向かって言います。陛下、どうか民を見てください。民が真に望んでいること。それが貴方にはわかるはずだ!ナタリアのこともルークは言います。ナタリアの身体に流れる血が王族のものでなかったとしても、これまでともに過ごしてきた時間は本物でしょう?と。
インゴベルトは紅だけではなく、剛のマスターにもなったルークを見つめ、ゆっくり息を吐き出し、クリムゾンとナタリアの幽閉を解き、連れて来るよう、言います。モースが反対しますが、追い払うよう指示。そこにアリエッタとシンクがやってきたという連絡が。二人はイオンからの書状を持ってきてます。大詠師モースを解任し、秘預言をキムラスカへと個人的な理由で教えたことと罪とし、連行するよう指示された書状です。
イオンはお飾りではなく、本当に導師として為さねばならないことは何かを考え、トリトハイムを大詠師とし、モース並びにヴァンを解任しました。六神将も数人を除き解任。まあ、追放です。モース失脚。
インゴベルトはルークに謝罪し、兵を下げることを約束しました。戦争回避。
アリエッタとシンクはこのあと、ダアトに戻り、六神将ではなく、導師守護役としてイオン付きになります。刃はヴァンが連れて行ってしまってますから。
<ガイサイド>
マルクトに戻ったガイたちは、ピオニーに事の次第を報告。雷が刃の変わりように衝撃を受けてます。紅を殺そうとしたことにも。炎がそんな雷を痛ましげに見てます。雷は一番刃を慕っていましたから。
アッシュの情報、ジェイドの推論から、エンゲーブやセントビナーも崩落の危険性があるとして、キムラスカのこともあり軍を動かすわけにはいかないので、ガイとマリィ、炎が向かうことに。ティアも今度は一緒に行きます、とついて来ます。私の譜歌が役に立つかもしれないから、と。それに炎のマスターは私だもの。ルークが頑張っているのに、安穏となんてしていられない。ティアの決意に炎は頷きます。
準備を進める間、炎は雷と話します。覚えているでしょう、炎さん。刃さんは、刃兄さんは優しい人だった。紅さんが暴走したあのときだって、自分の身を犠牲にして僕たちを守り、紅さんを止めたってこと、覚えているでしょう?刃の額の傷は暴走した紅を止めようとして負った傷です。
きっと何かあるんです。刃さんと話さなければ、と言う雷を炎は止めます。雷、お前が今為すべきことは何だ。長男の問いかけに口を噤む雷。今、自分が為すべきこと。玉座を最後の皇帝の血で汚させぬようにせねばならない。雷は戦争が回避され、和平が本当に結ばれるまで、ピオニーの側から離れて動くことは出来ないんです。悔しげに、けれど、頷く雷。
キムラスカの動きに気を配りつつ、ヴァンの動向、並びに、マルクトはマルクト側のセフィロトなどに外郭大地の調査のため、ジェイドやアスランを送り込んでいくことになります。
<イオン&アッシュサイド>
イオンをダアトへとつれて戻ったアッシュは、早々にディストのもとに。紅を助けなくては。手紙をディストに差し出します。胡散臭そうにしながら、ディストはそれを読みますよ。中にはジェイドからの救援を求める文書がしたためられてました。
ジェイドが私を頼っている?!とディスト喜びます。ちなみにジェイドはこの手紙の中でネビリムには一切触れてません。そのあたりはそつがない。ディストのネビリム復活へのこだわりも、マルクトに戻り、ジェイドや雷、ピオニーの説得と、何より、ルークとアッシュを実際に見比べることで薄れていくことになります。アッシュはリグレットやラルゴの目をかいくぐり、ディストをつれて、ダアトを再び飛び出します。
で、イオンですが、ダアトの防衛の要である刃をヴァンが奪ったことを公表し、トリトハイムとともに改革に乗り出します。自分がレプリカであることも言いますよ。そこにアリエッタとシンクも登場。シンクは自分が導師イオンのレプリカであることを言います。シンクの厭世観はアリエッタやアッシュと接したことで薄らいでます。アリエッタもシンクの顔を見る機会があって知ってました、と。
アリエッタはぬいぐるみを抱きしめて、刃を助けたいのだとイオンに訴えます。刃は自分にダアトから逃げろと言ってくれた。刃はきっとヴァンに何かをされたのだろうけれど、刃の心はきっとまだ残ってる。優しい刃を取り戻したい。アリエッタは救えなかったイオンのためにも、刃を救いたいんです。
イオンは二人に頷き、レプリカであっても僕についてきてくれますか、とダアトの幹部たちに問います。今までの優しいだけのお飾りではなく、しっかりと己の足で立つイオンに、皆、頷きました。今、導師としての資格を有しているのはイオンだけですしね。
イオンは命令を次から次へと下していくことに。ヴァンやモースの解任と捕獲、リグレット、ラルゴ二人の捕獲とか、いろいろ。アニスはモース失脚したので、スパイの必要はもうありません、とか言って、ダアトを両親ともども追放で許されました。タルタロス襲撃もないし、緩いです。
で、命令のもとにダアトにいたリグレットとラルゴの二人を捕らえるべく、神託の盾騎士団が向かいましたが、リグレットには逃げられました。リグレットはラルゴを盾にして逃亡したんです。
最後に彼女は謎めいた台詞を残していきました。「今更、預言から逃れようとするのか。フッ、まあいい。それもまた私の願いのためになろう。『聖なる焔の光』は生きているのだから」
リグレットの台詞にアッシュやルークにも危険があるかもしれないと、イオンはアリエッタとシンクにモースを捕らえる際、それもルークに伝えるよう伝言。
そして、イオンは今度こそ両国の間に真の和平が成り立つよう、動くことになります。
とりあえず、ここまで!
アクゼリュスのシーンがキーだったもので、長くなりました(汗)
次はラストまでアップしたいと思いますー。
ばら撒いた伏線も回収しなきゃな…(当たり前だ)